モリタイシ→朱戸アオ→朱戸アオ→カミュ(←今ここ)【医療マンガ/小説】
1999年児と2000年児は、印象が全然違う、思っていたけれど2000年児と2001年児は20世紀児と21世紀児なのだ。今さらながら気がついた。
2000年代マンガをいくつか読む。
- 「ラジエーションハウス」 モリタイシ(漫画) 2015年~
- 「インハンド」 朱戸アオ(漫画) 2016~2018年
- 「リウ―を待ちながら」朱戸アオ(漫画) 2017~2018年
海外小説:
- 「ペスト」カミュ
20世紀マンガ:
- 「ブラックジャック」手塚治虫
小説:
- 「赤ひげ診療所」山本周五郎
- 「室の梅」宇江佐真理
- 「?」渡辺淳一
「ラジエーションハウス」 モリタイシ
放射線科医師の免状を持つX線技師。
幼なじみとの約束を守るために、医師であることを隠して就職。
しかし幼なじみの女の子(今や医師ボス)は、X線技師のことを思い出しもしてくれない。
で始まる幼なじみストーリー。
凄腕技師のしょぼくれ具合。
そして美人医師の天然さがカワイイ。
「インハンド(1)」 朱戸アオ(漫画) 2016~2018年
寄生虫やら薬物やら、オペほど派手な存在でもない医療話、こんなに引き込まれて読んだのは初めて。
感染症やら病原菌、細菌の話が読みたくて手に取った。
ドーピングやら抗生物質、ラストの参考文献を見ているだけでなんだか心躍ってしまう。(それを読み解かずにすむ本編に万歳)
※2021/6/10までhontoで一巻無料で読めます
「リウーを待ちながら(1)」朱戸アオ(漫画) 2017~2018年
日本の一都市でペストが発生。
どうやって抑えたか、その都市から来た人を、人はどうやって追いつめたか。
フィクションだから都市に封じこめることもできた。
感染を断つこと。
コロナでいろんな国が自分の国を封鎖しようとした。地続きだと四苦八苦。車ひとつで駆け抜けよる。列車も動いているからね。
医療の話は、それでも壮絶。技師、病気を見つけてくれ~。
「ペスト」カミュ
これは今やっとこ読もうとしている。
20世紀編:
「ブラックジャック」手塚治虫
天才闇医者まんが。 病院で外科医を見る度思い出します。このお医者が、ブラックジャックや、「医龍」のあのお医者レベルでありますように。
「赤ひげ診療譚」山本周五郎
※ 青空文庫で公開中
山本周五郎については著作権切れか、今また出回っている。
赤ひげ診療所 は長崎まで留学したエリート医学生が、小石川療養所で見習い勤務をさせられる話。「畳で寝るな、板の間にしろ」、「火鉢は置くな、江戸の寒さは健康にいい」独自の哲学を持つ医長赤ひげに、元医学生は反感を抱くばかり。おまけに病人は“汚らしい”。
医長は医学生が学んできた、最新の長崎医療情報が欲しいだけだ。
赤ひげと医学生、かけ離れた二人の意図で始まったこの短編集。個人的には5年に一度は読みたくなる。
「鶯ばか」は何度読んでも胸が締め付けられる。そして
「おくめ殺し」は何回読んでも胸がすっとする。
「室の梅 おろく医者覚え帖 (講談社文庫)」宇江佐真理
1998年に出た本。江戸時代の検死医と石女の産婆さん(若い!)夫婦が活躍するミステリ短編集。
宇江佐真理はいくつか読んだけれど、Myベストはこれ。
共働きのすれ違い夫婦、ご飯を炊くのが下手なお杏、見てくれのイカツイ剃り上げた頭の亭主、このふたりが私の夢の夫婦像だった。
大昔の話。
「?」渡辺淳一
さて、このタイトルがわからない。短編を一本入れたかった。
昭和の後期、ラジオで途中から聞いた朗読。
確か元カレの子供を現妻が出産し、その子供を手にした看護師の話。
「どうする、この子の命は私が今握っている。今手を放すだけでこの子は、」
そういったサスペンスであふれていた。
本屋で図書館で探し、やっと見つけた、やっと読んだ。「神の手」だった。
と思いこんでいたのだけれど、令和になってネットで探してみたらわからない。
誰だ、ネットは何でも知っている、って言ったのは。
短編、看護“フ”、ネタバレキーワードも駆使して今も検索を続けている。渡辺淳一の短編一話、いつの間にかまたするりと逃げられてしまった。